私はフリーライターとして、ウェブ上や雑誌に記事を書いたり、ガイド要素の強い本を書かせていただいています。
つい先日、「イタリア世界遺産の旅」が刊行されたことに舞い上がってしまい、色々なサイトで拙著をチェックしていました。
「アマゾンにも私の本が出てる!」
(ありがたいことに、本を販売していただいております)
「〇〇図書館に私の本が置かれるんだって!」
(本当にありがたい話です)
「〇〇書店のツイッターで、私の本が紹介されてるよ!」
(重ね重ね、本当にありがとうございます)
こうやって騒いでいる私をしり目に夫は、
「Tu sei come il prezzemolo.(お前はパセリみたいだな)」というではありませんか!
なんとなく、意味するところを察することはできるのですが、私がパセリ!?こんなフレーズがイタリアに存在するんでしょうか?それとも夫の創作フレーズ???
日本で出回っているイタリア語の辞書には、このフレーズは載っていないようですが、イタリアの辞書を何冊か調べてみたところ、載ってました!
“比喩的に、いたる所に紛れ込んでいる、どこにでも居合わせている、あらゆるイベントなどに姿を現す人”を指す表現だそうです。パンツィーニの現代辞典(i Panzini, Dizionario Moderno)では、さらに詳しく説明されていて、“パセリのような人とは、あらゆるところにやって来る(居合わせる)人に対して親しみを込めて言う表現であり、食べ物のパセリのように必要な人”という意味なのだとか。
確かにイタリア料理には、パセリは欠かせませんもんね。てっきり、どの料理にも現れるパセリにちなんで“でしゃばり”とか“目立ちたがり”、さらには“分をわきまえない人”といった意味なのかと思い、焦りました!(残念ながら、通常は“目立ちたがり屋”のような意味合いを含んだ解釈が一般的です。)
このフレーズのような表現方法として、ほかにも
Entrare in tutto come il prezzemolo.(キミはパセリのようにどこにでもやって来る)
Essere il prezzemolo di ogni minestra.(キミは、あらゆる料理に使われるパセリだな)
というのがあるそうです。面白いですねー。また1つ、勉強になりました!
コメント