知る人ぞ知る、悪名高い匂いを放つブルーチーズ、それがゴルゴンゾーラチーズだと私は思っています、すみません。コクのあるクリーミーな風味に病みつきになる人が多いのも事実ですが、癖のある風味をもつチーズなだけに人の好き嫌いが大きく分かれてしまうところでしょう。
ゴルゴンゾーラチーズが生まれたのは、ミラノ市郊外にあるゴルゴンゾーラ市。もちろん、チーズの名前は発祥の地名からつけられています。一説によると、12世紀、ある日の夜、無名の酪農家がチーズ製造に用いる凝乳物を使用し、さらに翌朝にも再び用いたことで、カビが・・・いや、ゴルゴンゾーラチーズが誕生したといわれています。
現在ではキノコの胞子を牛乳に入れ、熟成期間のみカビを繁殖させて製造しています。ゴルゴンゾーラチーズは大きく分けてピッカンテ(辛い)とドルチェ(甘い)の2種類があります。ところが、現在は多くがこのゴルゴンゾーラ市ではなく、ピエモンテ州にあるノヴァ―ラ市で生産されるようになり、もはや、この町では1社のみがゴルゴンゾーラチーズを生産しているとのことです。
毎年9月半ばになると、ゴルゴンゾーラ市で盛大にゴルゴンゾーラ祭りが行われます。町の至るところに露店が並び、ニョッキのゴルゴンゾーラソース和え、ゴルゴンゾーラ入りラザニア、はたまたゴルゴンゾーラ入りケーキ、ゴルゴンゾーラ風味のジェラート・・・などが売られ、まさにゴルゴンゾーラ三昧!
もっとも目を引くのは直径1.5メートルはあるとみられる大きな鍋で作られるゴルゴンゾーラのリゾットでしょうか。バケツのような大きな容器に入ったブイヨン、大きなゴルゴンゾーラチーズの塊、舟でもこぐのかと思ってしまいそうなほど大きなパドルのような木べらなど、想像する以上に大きな器具や材料でリゾットを作る様子は見ているだけでも満足度が高く、もう完全にショーです。
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